2026年2月22日(日)開催の国際シンポジウムに登壇します。(再掲)

「英語圏のPlain EnglishからISO Plain Language規格へ」と題してJAPL代表の浅井が登壇します。
無料でお申し込みいただけます。ぜひご参加ください。

  • イベント名: 国際シンポジウム 世界の「Plain Language/わかりやすいことば」と「やさしい日本語」
  • 日時: 2026年2月22日(日) 10:30-17:30(浅井の登壇は13:30-13:55)
  • 会場: 航空会館ビジネスフォーラム(東京都港区新橋1-18-1) または オンライン(Zoom)
  • お問合せ: 一橋大学庵功雄研究室 a041115y@r.hit-u.ac.jp
    お申し込み: https://forms.gle/DoZFcfQdX6W2aU1i8

橘川 真澄
(JAPL理事)

欧州委員会 主催「翻訳フォーラム」:プレインランゲージで言葉の影響力を最大化する

プレインランゲージは、「わかりやすさ」だけに留まらず、組織が発信するメッセージの影響力を最大化する、重要な役割を担っています。

言葉のプロが集う場で、これからの伝え方を見直すヒントを見つけてみませんか。

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【イベントお申し込み先】

欧州委員会が主催する、プレインランゲージや最新の翻訳品質について学べるオンラインイベントが開催されます。

イベント名: Echoes of the 2025 Translating Europe Forum

主催団体: 欧州委員会

開催日: 2026年2月24日(火)10:30 – 12:00 (CET)

使用言語: 英語

主なトピック: 伝わる文章の工夫(Clear language)、AIとの付き合い方、人が生み出す価値など

対象: 翻訳者、言語業界の専門家、学生、プレインランゲージに関心のある方など

お申し込み: 欧州州委員会の公式サイト

JAPL研究員 寺井悠人氏の論文が『言語政策』に掲載されます

JAPL研究員の寺井悠人氏による、「イギリスとオーストラリアにおけるPlain EnglishとEasy Readの並列的利用状況」を考察した査読付き論文が、2026年3月発行の『言語政策』に掲載されます。

英語圏社会における情報伝達の取り組みを、言語政策の視点からまとめた研究報告です。

ご参考:英語圏社会におけるPlain English/Easy Readの並列的利用状況 - イギリスおよびオーストラリアを事例として ー 

橘川 真澄
(JAPL理事)

日本発!『ヘルシンキ宣言』のビフォーアフター

前回のブログでは、ヘルシンキ宣言をプレインランゲージに書き換える活動についてお話ししました。

言葉の壁を取り払うこの画期的な試み、ぜひ実際の論文でその鮮やかな変化を体験してみてください。

難しい医学用語が、私たちの日常の感覚に近い「プレインランゲージ」に書き換えられています。

論文はこちらです。栗原千絵子 他(2024)『わたしたちのWMAヘルシンキ宣言 ─ 患者・市民の意見と提案 ─』臨床評価 52(1)

※書き換えの例は10/41ページ以降にあります。

橘川 真澄
(JAPL理事)

『ヘルシンキ宣言』って何??

『ヘルシンキ宣言』は、人を対象にした医学研究を行うときの「倫理の基本」をまとめた文書です。

医師の団体が医師のために作ったもので、研究の現場では大切にされています。

しかし、一般の人にはあまりなじみがなく、研究への参加をお願いされたときに渡される説明書で、初めて名前を目にする方が多いと思います。

実はこの宣言、専門用語が多くて、とても難しい内容です。

読む人が理解しづらいままでは、「研究に参加します」と自分で納得して決めることができない。医療に関する大事なことをもっとわかりやすく伝えたい。

こうした思いから、この難しい文書を、誰もが理解できる「プレインランゲージ」に書き換える画期的な活動が進んでいます。

2024年にはその成果が論文として発表されました。

単に言葉を置き換えるだけではなく、「説明を受ける立場の人の視点」を取り入れているところが特徴です。

日本から始まったこの試みは、医療を「専門家だけのもの」から「みんなのもの」にするための大切な一歩と言えるでしょう。

ご参考:再考 ヘルシンキ宣言

橘川 真澄
(JAPL理事)

AIは「空気」を読める?!

OpenAIは2026年1月15日に「ChatGPT Translate」を公開しました。

プレインジャパニーズのガイドラインの一つに「対象読者を明確にする」というものがあります。

同社の説明によると、最大の特徴は4種類のトーン調整で「ビジネスから子ども向けまで、対象読者に合わせて、文章の雰囲気を変えられる」とのことです。

AIがどこまで「空気」を読んだ自然な訳文を届けてくれるのか、試してみたいと思います。

ご参考:ChatGPT Translate

橘川 真澄
(JAPL理事)

AIに「賢い仕事」をしてもらう秘訣

プレインランゲージは、読み手が一度で内容を理解し行動できるように工夫された言葉ですが、現代では生成AIの精度を最大化する鍵として注目されています。

曖昧さを排除したシンプルな構造は、AIによる文脈解析のミスを減らし、要約や翻訳などの出力を劇的に向上させます。

また、AIの国際規格(ISO 42001)では、AIがなぜその結果を出したのか、その理由を誰もが理解できる言葉で示すことが重視されています。

AIに質の高い学習をさせ、意図通りに動かすためには、人間だけでなくAIにとっても「わかりやすい言葉」で情報を整えることが不可欠です。

これからの時代、プレインランゲージはAIに「賢い仕事」をしてもらう秘訣といえるでしょう。

ご参考:プレインランゲージで情報のユーザビリティと生成AI活用の最大化

橘川 真澄
(JAPL理事)

行政情報の「わかりやすさ」が変わる!デジタル庁が策定を進めるプレインランゲージの新基準

デジタル庁が策定を進めている「ウェブコンテンツガイドライン案」では、プレインランゲージを言語・文章構成の重要な柱の一つとして位置づけています。

これは、特定の専門知識がなくても、義務教育を修了した人であれば誰でも内容を理解できる表現を用いるという考え方です。

利用者のニーズに合わせ、難しい法律用語を平易な言葉に言い換えたり、解説を添えたりすることで、情報の受け手が感じる「負担」を削減することを目指しています。

この指針は、単に言葉をやさしくするだけでなく、行政情報の信頼性を高め、誰もが必要な情報にたどり着ける環境を整えるために導入されます。

現在は策定に向けた案の段階ですが、今後の政府ウェブサイトにおける情報発信のあり方を示す、重要な公的指針となることが期待されています。

ご参考:デジタル庁 ウェブコンテンツガイドライン案 (2025年1月21日) 9.2 プレインランゲージ(P22

橘川 真澄
(JAPL理事)

「プレインランゲージ」と「文学」の境界線

ビジネスの世界では、正確さと効率を追求し、矛盾を排したプレインランゲージのようなわかりやすさが不可欠です。


一方、作家の多和田葉子さんは、あえて文章を長く複雑に綴ることで生まれる「混沌」にこそ、表現の醍醐味があると語っています。


ビジネスでは不適切とされる「矛盾」も、多和田さんによれば、小説の世界では人間らしさを醸し出す大切な「味」になる瞬間があるとのこと。

効率を極めるプレインランゲージと、混沌や矛盾を愛でる文学。

この両者の性質はまさに真逆であり、その境界線を自覚することが書くことの面白さでしょうか。

ご参考:読みやすく、適切な長さの文章が小説のいい文章とは限らない…多和田葉子さん

橘川 真澄
(JAPL理事)