JAPL研究員 寺井悠人氏の論文が『言語政策』に掲載されます

JAPL研究員の寺井悠人氏による、「イギリスとオーストラリアにおけるPlain EnglishとEasy Readの並列的利用状況」を考察した査読付き論文が、2026年3月発行の『言語政策』に掲載されます。

英語圏社会における情報伝達の取り組みを、言語政策の視点からまとめた研究報告です。

ご参考:英語圏社会におけるPlain English/Easy Readの並列的利用状況 - イギリスおよびオーストラリアを事例として ー 

橘川 真澄
(JAPL理事)

日本発!『ヘルシンキ宣言』のビフォーアフター

前回のブログでは、ヘルシンキ宣言をプレインランゲージに書き換える活動についてお話ししました。

言葉の壁を取り払うこの画期的な試み、ぜひ実際の論文でその鮮やかな変化を体験してみてください。

難しい医学用語が、私たちの日常の感覚に近い「プレインランゲージ」に書き換えられています。

論文はこちらです。栗原千絵子 他(2024)『わたしたちのWMAヘルシンキ宣言 ─ 患者・市民の意見と提案 ─』臨床評価 52(1)

※書き換えの例は10/41ページ以降にあります。

橘川 真澄
(JAPL理事)

『ヘルシンキ宣言』って何??

『ヘルシンキ宣言』は、人を対象にした医学研究を行うときの「倫理の基本」をまとめた文書です。

医師の団体が医師のために作ったもので、研究の現場では大切にされています。

しかし、一般の人にはあまりなじみがなく、研究への参加をお願いされたときに渡される説明書で、初めて名前を目にする方が多いと思います。

実はこの宣言、専門用語が多くて、とても難しい内容です。

読む人が理解しづらいままでは、「研究に参加します」と自分で納得して決めることができない。医療に関する大事なことをもっとわかりやすく伝えたい。

こうした思いから、この難しい文書を、誰もが理解できる「プレインランゲージ」に書き換える画期的な活動が進んでいます。

2024年にはその成果が論文として発表されました。

単に言葉を置き換えるだけではなく、「説明を受ける立場の人の視点」を取り入れているところが特徴です。

日本から始まったこの試みは、医療を「専門家だけのもの」から「みんなのもの」にするための大切な一歩と言えるでしょう。

ご参考:再考 ヘルシンキ宣言

橘川 真澄
(JAPL理事)