投資家の心をつかむ「伝わる言葉」:信頼を築く情報開示の秘訣

多くの企業が開示する報告書は、専門用語や複雑な表現のために、読み手にとって高いハードルになりがちです。しかし、情報を明瞭な言葉(プレインランゲージ)で伝えるだけで、読者の理解スピードや記憶への定着率は大きく向上します。

「わかりやすさ」がもたらす価値

研究データによれば、プレインランゲージで書かれた文章は、読み手に負担をかける硬い表現を用いたものに比べ、読者の理解スピードを劇的に高めることが示されています。また、文章が明快であるほど、その企業は「誠実で信頼できる」とポジティブに評価される傾向にあります。たとえネガティブな情報を共有する場合でも、透明性の高い伝え方は、読者の信頼や確信を得るための大きな助けとなります。

3つの改善策

「最初のページ」を戦略的に使う: ほとんどの読者が目を通す冒頭部分に、最も重要なメッセージを配置します。

視覚的な工夫を取り入れる: 図解、チャート、適切な色使いなどを活用し、直感的に内容が掴めるようにします。

論理的で簡潔な構成: 文章を区切り、拾い読み(スキャン)しやすい構造を意識します。

情報をわかりやすく整えることは、単なる編集作業ではなく、投資家との良好な関係を築き、持続的な支持を得るための「戦略的な投資」といえます。

ご参考:Why And How To Use Plain Language In Your Corporate Disclosure(Forbes誌)

橘川 真澄
(JAPL理事)